ナショナルの主催する住まいのあかりコンクール2007で,建築デザイン部門で最優秀賞をいただきました。大変ありがたく思います。
温暖な浜名湖の環境なら、「隙間だらけの納屋」でも住めるのではないか、というのがこの住宅の出発点でした。時代に逆行するようですが、設備よりも建築、建築よりも人間の感性に重きをおくことにしました。もとより、人間の感性は至れり尽くせりでは磨かれないものと考えています。夜の住まいのあかりは人間にとって無くてはならないもので、わずかに闇にこぼれる明かりさえ人の心を安らかにしてくれます。外から、あるいは内から、隙間から漏れる光は、今まで経験したことのない建築空間を見せています。この住まいのしつらえは最小で究極のエコですが、気持ちよく暮らしているようです。この初源的な発想の住まいを評価していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。