ナウハウス所長の鈴木です。今何を感じ、どのように建築に向き合っているのかを伝えていければと思います。
ナウハウス一級建築士の高橋です。設計を通して感じたことや現場の進捗を気軽に綴っていきたいと思います。
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命拾い
2009-09-21
狭心症の疑いで、県西部浜松医療センターで2泊3日の入院治療をいたしました。9月17日、まずカテーテルを右腕から入れ、冠動脈造影検査をして病変を確認します。そして、経皮的冠動脈ステントを病変部まで運び、バルーンを膨らませることでステントを病変部に留置するのです。4分の1にまで狭窄していた冠動脈は、本来の血流を取り戻し、画像を見るとそれがはっきりと分かりました。肉体的にも気分的にも、一気に息苦しさから開放されました。入院は初日の午後3時、退院は3日目の午前中にすることができます。このように心臓カテーテル治療は体への負担は軽く、検査後1時間で食事もとることができ、動脈を切開したにもかかわらず、翌々日からお風呂に入れるのです。
体が丈夫だと思っていた私ですが、そんな人間が陥りやすいワナに危うくひっかかるところでした。20代、30代は残業やコンペの締め切りに追われ、不規則な生活を強いられ、それ取り戻そうと人一倍の食欲でそれをカバーしようとしていました。私の学生の時の建築の師はクドウクニオという先生でしたが、クドイニクオなるニックネームが付いているほど肉好きで、ブロンコ・ビリーのワンパウンドステーキをよく食べていました。
それが祟ったのか、42、3歳頃から激しいめまいや貧血が起こるようになりました。その発作は、忙しいときでなく仕事が一段落してホッとしているときに起こることが特徴でした。前庭型メニエールと診断されたのですが、今から思えば三半規管の病気ではなく、積年の悪しき生活習慣による血液の高脂血症によるものだったようで、血流が悪いために脳幹が酸欠状態になっているという状態だったようです。
元気な人ほど自分の健康を過信して、「少しずつ悪くなっていく」変化に気付かないようです。加齢によって基礎代謝が減っているのに、若いままに食べてしまいがちです。若い時は健康のありがたさが分かりません。少し年をとった時、体の違和感にすこし耳を傾けることで命拾いができるようです。確かに若さの特権はあてどない試行錯誤ができることかもしれません。努力の限界を通して自分の能力の限界を知ることができるのも事実です。更年期になったら、体の悲鳴に耳を傾ける知恵が必要だとつくづく思います。私は、原因の分からないめまいに悩まされ、6年ぐらいすっきりしない生活をしていました。「息苦しさ」はまったく「生き苦しさ」です。原因がはっきりした今、食事量を昔の半分以下に抑えています。空腹は頭の風通しをよくさせ、かえって気持ちがいいのです。
今回入院するとき、我が家に届いたばかりの「建築家カタログVOL.5」を持参しました。それは愛知・岐阜・三重・静岡の建築家77人の家作りぶりを紹介したものです。多くの家づくりを望む人々の目にとめていただこうと、大型店舗、書店、企画建築展、セミナー相談会などを企画し、2010年4月には豊田市美術館での「建築家展」を決定しています。ナウハウスも186、187ページに掲載されています。「建築家カタログVOL.5」の発行日を見て驚きました。なんと私が心臓カテーテル治療をして、身も心も息苦しさから開放され、命拾いした9月17日、その日だったのです。
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安藤忠雄>>
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